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「革の黒ダイヤ」の異名を誇る革素材『黒桟革(くろざんがわ)』とは?
更新日時:2015/01/18
坂本商店が手掛ける「姫路黒桟革」とは?
国産黒毛和牛を使用して日本古来の伝統技法である「なめしの技術」と「漆塗りの技術」を融合させたのが姫路黒桟革です。
姫路黒桟革は、兵庫県姫路市にある坂本商店が、なめしから加工まで一貫生産しています。
『革の黒ダイヤ』と異名を持つ「黒桟革」は、まるで小さなダイヤの粒を無数に散りばめたような輝きを放ちます。また、摩擦にも強く現在では剣道の胴胸などの武道具にも使用され、戦国時代には大将クラスの甲冑にも使われていたほどの代物です。
仕上げには4ヶ月かかる希少な高級革
姫路黒桟革は、革の下地作りに3ヶ月、漆塗り作業に1ヶ月を費やすため仕上がりに約4ヶ月もの時間がかかってしまいます。
漆を塗る工程について
黒桟革に塗る漆は、天然酵素成分のモノを使用します。また漆を乾燥させるためには、適した温度と湿度が必要で専用室の中で、その作業は行なわれます。
黒桟革の漆は乾燥のために必要な環境(温度、湿度)の最低の条件で行ないます、理由は革の銀面に漆をじっくり時間をかけ浸透させ、作業を繰り返す事により、竹刀で突かれても漆が剥がれにくい丈夫な面を作るためです。
漆はその都度、乾き具合により前後しますが最低でも8回から9回塗り重ねます。
この工程により革の大きさは元の6割近くまで縮み、弾力性があり身の絞まった革となります。
手間暇かけて作り上げる黒桟革は、とても希少で数が少なく、専門の熟練職人でも月に20枚程度しか作ることができない大変貴重な革素材です。
「極」と他の黒桟革の違いについて
一般的な黒桟革を使用した商品は、手揉みか型押しです。
しかし、キプリスの極シリーズで使用されている黒桟革は、革本来の自シボを活かし漆を塗った革になります。革本来の質感を損なうことない手触りが特徴です。
理想の黒桟革を作るためには、漆との相性の良い下地革を作る必要があります。
それによって、理想の漆塗りが可能になります。革・漆それぞれの特性と物性を知り尽くしているものだけに理想の黒桟革を作製することができるのです。
姫路黒桟革のブランド化コンセプト
黒桟革の歴史的背景と独自の素材イメージから、「THE 日本の革」というコンセプトを前面に出し、商品とともに出来上がったブランドを今まで取り扱うことのできなかった業界にも積極的にアプローチを行うことで認知を拡大し、革及び革製品の新たな可能性を探っていきたいと考えられています。
姫路黒桟革『極』について
坂本商店は、2014年香港APLFアワードMM&T展(素材展)において、日本人初のベストニューレザー部門グランプリを受賞しました。
姫路黒桟革「極」は、なめしの技術で、手もみに頼ることなく吟面のシボを最大限に引き出し、漆の特徴である乾固を利用し、なめし技術と漆塗り技術を極め、最大限に魅力を引き出し生まれたジャパンレザーです。
黒桟革の素材を最大限に活かしたキプリスコレクション『極シリーズ』
姫路黒桟革「極」の革素材を最大限に活かした商品が、キプリスコレクション「極」シリーズの商品です。技術認定一級の資格をもったキプリスブランドの中でも世界に誇る職人の手によって作られた商品です。
キプリスコレクション「極」シリーズの商品についてはこちらの記事をご覧ください。
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