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装飾性と機能美を追求した日本の伝統技法「袋もの仕立て」とは?
更新日時:2015/01/11
キプリスモルフォ蝶に込められた想い
ライフタイルの様々なシーンに合わせたレザーブランドを展開する株式会社モルフォ。そのカンパニーブランドでもある「キプリス」の名は、青く輝く羽を持ち、世界で最も美しいと言われているモルフォ蝶類、その中でも「美」の頂点とされるキプリスモルフォ蝶の名をブランドに掲げています。
美を極めた蝶の名をブランドに掲げた背景には「一生愛せる、本質的価値のあるものづくり」という理念が込められています。キプリスの革小物は、時代に流されないベーシックなデザインでありながら、繊細なディテールや使い込むほどに豊かな表情を見せる質感が魅力です。
今回は、装飾性と機能美を追求するキプリスの製造技法のこだわりをご紹介します。
日本の伝統技法「袋もの仕立て」
ヨーロッパでは、革どうしを縫い合わせ、断面を磨きあげる「切り目コバ磨き」という技法がありますが、日本にも特有の技法が存在します。それが「袋もの仕立て」です。
袋もの仕立ての一つでもある「菊寄せ」は、財布などの丸みのある角で生じてしまう革のたるみを、放射状に幾重にも均一なしわ寄せをしながら慎重に行う技法です。(別称キザミとも呼ぶ。)
鞄やランドセルなど大型の製品にも用いられる技法で、熟練した技術が必要です。
キプリスの革小物は、菊寄せ以外にも、縫い返し、忍び縫い、風琴マチなどの技法が使われユーザーの心に響く美しい仕上げを追求しています。
ユーザーの心に響くものを創り続ける職人の魂が込められたキプリスの革小物。その革小物たちに使われている製造技法の一部を紹介します。
菊寄せ
専用のヘラで放射状に細かなひだを重ねていく、とても高度な職人技術です。この菊寄せを美しく仕上げるためには、機械で漉いた後に、コーナー部分に手漉を行っています。これには新聞紙の厚さである0.04mmを、さらに半分の0.02mmに漉く技術力が駆使されています。
縫い返し
「縫い返し」は、2枚のパーツを中表(表皮同士に合わせる)にして裏面で縫い合わせ、表皮が外側に出るように返し、ミシンステッチを隠す仕上げ方法です。次項の“忍び縫い”と同時に用いるとミシン糸が見える箇所が少なくシンプルな仕上がりになります。
忍び縫い
裏地と内側のパーツを先に縫い付け、最終工程で回りを“へり返し”ステッチを隠す方法を“忍び縫い”といいます。シンプルですっきりと美しい仕上がり感が得られます。
風琴マチ
手風琴(アコーディオン)のジャバラ部分に似ている由来から“風琴マチ”と呼ばれています。細かいパーツを丹念に組み合わせていく手仕事ならではの技術。風琴マチは外側に折れているため、お札や名刺などがマチに引っ掛かることがなく、マチがジャバラのように伸縮するため、収納という点で実用性に優れています。
ユーザーとクラフトマンの橋渡しと称し、常により優れた商品を提案し続けるのがモルフォのこだわりです。
その真髄を昇華したキプリスの革小物を、ライフスタイルの新たなパートナーに選んでみてはいかがでしょうか。
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